筋トレは勢いだけではNG、効率的なやり方を知ることが大事
筋トレというと重要なのは、根性という雰囲気もあります。しかし、効率的に筋肉を鍛えようとすればするほど、ただがむしゃらにやるだけでは、マイナスになりかねないことがわかってきます。
例えば、1日に5時間も6時間も筋トレばかりやるのは、非効率的です。しかもそれを毎日続けるのも実はいいことではありません。朝起きたら、まずトレーニング、これも効率の悪いやり方です。プロテインはいつ、いくら飲んでもいい、なんてことはありません。
しかし、ちょっと組み合わせを変えたり、順番を変えたりと2、3の工夫を加えるだけで、筋トレの効率は、目覚しく変化します。トレーニングを行う順番もその重要なポイントの1つです。
結論から申し上げましょう。筋トレは、大きな筋肉から順番に鍛えるのがベストです。正確な筋肉の名称を書き出すと、細かくかつ難しくなるので、ここでは簡単にどこの筋肉という場所だけ紹介します。大きな筋肉の順番とは、太もも、背中、大胸筋、肩と腕(の肩に近い部分)、腹筋、その他の筋肉、となります。何となく腹筋ばかり頑張ってませんか?
腹筋や腕立て伏せは道具も不要で、身近な筋トレですが、鍛える順序でいくと後の方です。やることは無駄ではありませんが、全身を鍛えるには、バランスが悪いやり方になってしまいます。
なぜ大きな筋肉から鍛えるべきか、というと筋肉を動かすときに身体にかかる、エネルギー的な負担の大小が異なるからです。筋トレでは筋肉をギリギリ近くまで追い込むことが大切です。大きい筋肉を動かすにはたくさんのエネルギーが必要です。そうしなくては、ギリギリまで追い込めません。
ところが、小さな筋肉を鍛えるのにエネルギーを先に消費してしまうと、大きな筋肉を鍛えるときに、エネルギー不足で十分鍛えられないということが起こるためです。それに、大きい筋肉を鍛えていけば、ついでに小さい筋肉も鍛えられていきます。忙しい方はフルメニューにこだわらずに、大きい筋肉だけ重点的にやるだけでも、十分な効果を得ることができます。
筋トレは大きな筋肉から、具体的な順番をチェック
筋トレは大きな筋肉からがおすすめですが、同じくらい大きな筋肉の場合、優先度はあるのでしょうか。具体的にいえば、上半身と下半身はどちらから鍛えるべきか、という問題ですが、できれば今日は下半身、明日は上半身、明後日は休みといったスケジュールにして、別の日に分ける方がおすすめです。
その理由は、筋肉の追い込み量にどうしても差が出てしまうからです。下半身をギリギリまで追い込んで筋トレすると、上半身は筋トレの質が下がります。
筋トレは、筋肉を痛めつけて追い込む日と休ませて育てる日の両方が必要です。上半身、下半身、休みというサイクルは、ちょうどいいサイクルともいえます。
上半身を鍛える時は、胸筋、肩周り、腕の順番がベストです。胸筋を鍛える時には、肩や腕にも負担がかかっています。そのため、順番を後回しにしても、十分な負荷を肩、腕には与えることができます。
上半身を鍛えるときのもう1つのポイントとして、胸筋と背筋のバランスがあります。このような相反する関係にある筋肉はなるべく公平に鍛えないとバランスが悪くなります。ベンチプレス、懸垂のようにそれぞれのプランを交互に行うのがよいでしょう。そして、全てのトレーニングの最後が腹筋です。どんな筋トレでも、お腹に力を入れないと十分な力を発揮することができません。
つまり、腹筋は筋トレの間、常に少しずつ鍛えられています。それで不足する分だけ、最後に腹筋運動で筋肉を追い込みます。最初に腹筋をやってしまうと、他のどのトレーニングを行う際にも、十分な力が入らないという結果になるので、腹筋は必ず最後に行いましょう。