筋トレの効率アップに欠かせないのはカロリーの収支バランス
筋トレの効率をあげるために意識したいこと
筋肉を増やしながら引き締まった体を目指すため、または、健康な肉体と精神を手に入れるためなど、多くの人がさまざまな理由から生活に取り入れている筋トレ。
筋トレを行う人にとって欠かせないのは、日々のトレーニングと食事から摂るカロリーのバランスをコントロールすることです。
筋肉をつけてがっしりとした体を目指す人だけではなく、ダイエットを目的に筋トレを行いたいと考えている人にも知っておいてほしい、筋トレの効率をあげるカロリーの摂り方についてご紹介します。
筋トレやダイエットに欠かせないカロリーのメカニズム
筋トレで筋肉をつけたいという人に必要なのが、カロリーとカロリー消費についてのメカニズムです。
日々の生活の中で摂取するカロリーと消費するカロリーが同じであれば、体型はそのまま維持されますが、摂取カロリーのほうが多い状態が続くと体重が増えていきます。
消費カロリーの方が多ければ体重は減少していくというシンプルな収支バランスです。
摂取カロリー>消費カロリーの状態を意識する
筋トレのように、筋肉を大きくさせ増量していくことを目的にする場合は、摂取カロリー>消費カロリーの状態を意識することが重要です。
摂取するカロリーが消費する分を下回ってしまった場合、エネルギーが不足する状態になります。
筋肉がつくどころか筋肉にあるたんぱく質を消費し、筋肉はいつまでもつかないことになってしまいかねません。
筋トレの効率をアップさせ筋肉を大きくするためには、カロリー計算と栄養素単位での摂取量を自覚することが欠かせないのです。
筋トレの効率をあげる計画的なカロリーの摂り方とは?
基礎代謝をもとに消費カロリーを計算する方法
効率のいい筋トレのためには欠かせない消費カロリーを計算するためには、最初に自分の基礎代謝量を知る必要があります。
基礎代謝は、人が1日の活動で代謝するエネルギー量を指します。
トレーニングなど特別な活動を行わない場合でも必要となる生命維持のためのもの。
基礎代謝量の計算式は、基礎代謝=21.6×FFM(除脂肪量)+370です。
体重が60kgで体脂肪が17の場合、基礎代謝は1535となります。
基礎代謝が1535の人が、週に1~3回標準的な筋トレを行う場合は、基礎代謝×1.3で1,995kcalが消費カロリーになります。
3~5回の筋トレをする人なら、基礎代謝×1.5で2,302 が消費カロリーになります。
筋トレの効率をアップするための摂取カロリー計算
標準的な筋トレを行う場合は、基本の消費カロリー量に300~500kcalをプラスした数値が摂取カロリーの目安となります。
きちんと3食のごはんを食べながら、不足する分はプロテインなどのサプリで補うのが理想的です。
ただし、増量期と減量期では摂取カロリーが異なります。
通常は、増量期(3,000Kcal以上が目安→減量期(1,200~1,500Kcal以下が目安)のワンクールで筋肉をつけたあと脂肪を減らすトレーニングを行います。
PCFバランスを考慮した食事を摂る
自分の筋トレの強度や目的に応じてのカロリーを摂る際に注目したいのが「PFCバランス」。
Pがたんぱく質(Protein)、Fが脂質(Fat)、Cが炭水化物(Carbohydrate)の意味で、三大栄養素と呼ばれているもの。
筋トレを進める上では、重要な栄養素です。
たんぱく質(Protein)の摂り方
筋トレを続ける上で最重要といわれる栄養素。
たんぱく質は、筋肉の材料となるほか消費カロリーも大きいことから、効率のいい筋トレの体作りを目指す際には意識して摂りたい栄養素です。
摂取量は自分の体重×2が基本ですが、不足すると免疫力が低下したり筋肉がやせるなどの弊害が起こります。
食事で補えない分は、プロテインなどのサプリを利用しましょう。
脂質(Fat)の摂り方
摂りすぎると肥満につながるイメージがある脂質ですが、じつは効率のいい筋トレを続けるためには欠かせない重要な栄養素です。
脂質は、身体機能を正常に保つホルモンの分泌に大きな関わりがあるほか、不足すると脂溶性ビタミンの吸収率の低下を招いたりします。
皮膚をよい状態に改善する役割も持つので、肌の状態を健康に保つためにも必要です。
摂取カロリーの20%~30%を脂質から摂るのが理想的です。
炭水化物(Carbohydrate)の摂り方
糖質と食物繊維の総称である炭水化物。糖質は、体のエネルギー源として使われるため、筋トレでの体作りには欠かせない栄養素です。
炭水化物を摂ったあとに分泌されるインスリンは、たんぱく質を筋肉に送る重要な働きをします。
筋トレ=糖質制限のイメージで炭水化物をむやみに制限してしまうと、筋トレのトレーニングに必要な糖質が不足することになり、代用としたんぱく質が消費されてしまい筋肉が増えないという状態を引き起こします。
摂取カロリーから炭水化物と脂質をひいた分が、炭水化物の摂取目安量となります。